アレルギー

当院で対応できるアレルギーの種類

アレルギーアトピー性皮膚炎、花粉症、食物アレルギーなど、花粉症を含め、皮膚、鼻、眼に現れるアレルギー診療を行っています。成人と小児のアトピー性皮膚炎の漢方治療もおこなっております。またアレルギー性喘息の急患にも対応しています。
最近、ハチに刺されたことによるアレルギーなどに関して、自分で注射してアナフィラキシーを予防するエピペンという薬が出ていますが、当院ではハチアレルギーの検査からエピペンの打ち方の指導も行っています。
食物アレルギーは血液検査でアレルギのーのチェックをします。アレルギー症状に気付いたら、一度ご相談ください。

当院の検査・治療法

アレルギー検査には、血液検査と皮膚検査があります。ただし、この2つの検査は代表的なアレルゲンを発見するためのものですから、食物アレルギーがある場合などには、別に除去負荷試験が必要になってきます。

除去負荷試験は、アレルゲンが疑われる食材の摂取を10日間ほど控えて症状の変化をみる除去テストと、少しずつ食べて検査する負荷テストがあります。負荷テストは重篤な症状が出る可能性がありますので、十分に注意して行う必要があります。

ただし、負荷試験や除去試験は専門的な病院にておこなう必要があります。

アレルギーの治療

アレルギーは体質によるものが多いため、完治させる治療は難しいため、症状を緩和しながら、できるだけ起こさせないようにしていきます。
なかなかアレルゲンが特定できない場合には、アレルゲンであることが疑われるものを回避しつつ症状を緩和させて様子をみていきます。
アレルギーを起こすアレルゲンが確定したら、「アレルゲンの除去や回避」「生活習慣改善」「症状緩和」の治療を行います。生活習慣改善は、免疫を含めた体調を良好に保つことで、症状が出ても軽くすむようにするためのものです。

花粉症

花粉が飛散する時期に、目がかゆい、涙が出る、くしゃみや鼻水がとまらないといった症状が現れる病気で、スギ花粉以外にヒノキやブタクサ、ヨモギなど、約50種類もの花粉もアレルゲンになることがあるため、春以外に発症するケースもよくあります。
症状は、花粉と接触してから数時間以内に起こります。くしゃみや鼻水といった代表的な症状以外に、皮膚のかゆみ、胃腸トラブル、偏頭痛などを起こす場合もあります。症状が重くなると喘息発作を起こす可能性もあるため、注意が必要です。
花粉症の治療は、アレルゲンとなる花粉の飛散前にお薬を飲み始めておくことがとても有効です。スギ花粉であれば、2月半ばくらいまでに治療を開始することで、症状はかなり軽減されますので、早めにご相談ください。

アレルギー性喘息

喘息もアレルギーによって起こります。喘息では、気管支に慢性的な炎症が起こっています。さらに、炎症を起こした気管支はとても過敏になるため、ほんの少しの刺激で発作を起こしやすくなり、発作がまた炎症を加速させます。こうした悪循環により、症状は徐々に進み、やがて重篤な発作が起こるようになってしまいます。
喘息は、息苦しさという初期症状からはじまり、「ヒューヒュー・ゼイセイ」といった喘鳴の発作を起こすようになり、呼吸困難や意識不明などが起こる状態まで症状が幅広いのですが、軽度のうちに治療をはじめれば治りやすく、症状が進んでからでは治療に困難が伴います。発作を繰り返し起こすことが重症化のきっかけになりますので、できるだけ発作がおこらないようにすることがとても重要です。

治療では、気管支の炎症を起こすアレルゲンの除去、そして気管支の炎症を抑えて空気の流れや肺の働きを改善する薬物療法を併用します。
発作が起きた際には気管支拡張薬、気管支の炎症を抑えるステロイド薬を急性期に使い、アレルゲンがはっきりしている場合には、抗アレルギー薬を使用する場合もあります。症状が急性期を過ぎたら、維持療法として吸入ステロイド剤(吸入ステロイド剤(ICS)と長時間作用性β2刺激剤(LABA)の合剤)を使用します。なお、発作が起きている時に使用するのは、気管支拡張薬のみです。また、ステロイド薬に関して、吸入剤は副作用が少ないなど安全性が高く、効果も期待できます。

 

アトピー性皮膚炎

アレルギーアトピー性皮膚炎は、アレルギーを起こしやすい体質や、皮膚のバリア機能が弱い場合に起こりやすい病気で、湿疹やかゆみといった症状が現れます。再発を繰り返し、治りにくいことが特徴で、6カ月以上症状が続いた場合に慢性とみなされますが、乳幼児の場合は2カ月以上と期間が短くなっています。

特徴は、皮膚の湿疹

  • 赤みがある
  • じゅくじゅくしている
  • 引っ掻くと水が出てくる
  • 湿疹部分がささくれ立ち、皮がむける
  • 皮膚がゴワゴワ硬くなり、盛り上がる

湿疹のできやすい場所

顔:おでこ、眼の周囲、口の周囲、耳の周囲、首、脇、肘や膝の裏側
左右対称に現れるケースが多くなっています。

高リスクのアトピー素因

アトピー素因とは、喘息、花粉症、アレルギー性鼻炎、食物アレルギー、アトピー性皮膚炎などを持っていたり、血縁者にそうした方がいてアレルギーを起こしやすい体質のことです。

炎症を鎮め、皮膚のバリア機能を強化するスキンケアで治療を行っていきます。

食物アレルギー

アレルギー特定の食物に含まれる無害なタンパク質を免疫システムが異物として排除しようとして起こす反応です。食物アレルギーは乳幼児に多く起こり、成長と共に改善していくケースが多いのですが、これは乳幼児の腸は、腸管の消化吸収力が低く、タンパク質の分解能力も低いため、腸管から血液中にタンパク質が流入してしまい、アレルギー反応が起こるためです。タンパク質の分解能力や消化吸収力が上がれば自然に解消していきます。

原因となる食物には、卵・牛乳・小麦の3大アレルゲンをはじめ、大豆、肉、魚、野菜、果物などがあり、ソバやピーナッツ、甲殻類などでは重症化しやすくアナフィラキシーを起こす場合があります。
症状では、じんましんや湿疹、下痢や嘔吐、咳や呼吸困難などがあり、粘膜の腫れやかゆみ、咳などが現れる場合もあります。ただし、アレルゲンに触れてから反応が出るまでには、決まった時間がなく、1日以上経過してから症状が現れてくる場合もあります。

アレルゲンとなる食べ物を特定するために、飲食した物や症状の変化を記録した日記をつけ、血液検査などを行っていきます。アレルゲンがわかったらそれを除去した食事を摂りますし、判明する前には疑わしいものをできるだけ摂らないようにしますが、栄養が十分に摂取できるよう代替食品などでしっかり補う必要があります。場合によっては、アレルギーを抑える薬を使って症状を和らげながら特定していく場合もあります。

Tel.022-296-0520