睡眠時無呼吸症候群について

眠っている間に呼吸が止まってしまう病気ですが無呼吸のあとにいびきが起こることがあり、いびきと無呼吸が主な症状です。気道の空気の流れが10秒以上続く状態を1回の無呼吸とカウントして1時間で5回以下が正常でこれを超えると睡眠時無呼吸があると考えます。
日本には300万人の睡眠時無呼吸症候群の潜在患者がいるといわれるほど、自覚しづらい病気です。無呼吸状態が30回以上ある方は、重症と考えられますので、すぐに近隣の呼吸器内科での相談が必要です。

症状

こうした症状に思い当たることがあれば、呼吸器内科の受診を検討してください。

眠っているときの症状

目覚めたときの症状

日中の症状

原因

睡眠時無呼吸症候群の原因には、中枢性と末梢性、その混合型の、3種類があります。
中枢性とは先天的に〇〇があったり後天的な脳疾患のため、脳などに原因があって起こっているケースを指します。末梢性の代表例は肥満による上気管の狭さです。肥満気味の人は、眠っているときに空気の通りが悪くなり、睡眠時無呼吸症候群が起こりやすくなります。下顎の発達が悪かったり扁桃腺や口蓋重(のどちんこ)の肥大、睡眠時無呼吸症候群が起こることもあります。これは身体の構造の問題にあたるため、改善には外科的処置が必要な場合もあります。

睡眠時無呼吸症候群の
治療方法

問診を実施し、睡眠時無呼吸症候群の可能性が認めたら、検査を行います。
検査には2つの選択肢があり、一つはご自宅でいびきや呼吸をチェックする簡易型ポリグラフィー検査、もう一つは医療機関に入院して睡眠や呼吸の質を調べる精密ポリグラフィー検査です。
簡易検査では、いびきや呼吸のほか、血液中の酸素の飽和度、気道のせばまり、呼吸状態を調べます。精密検査では簡易検査の項目に追加して、胸・腹部の換気運動、筋電図、眼電図、心電図、脳波チェックを行います。
実際の治療では、重症型は睡眠時にマスクを装着し、気道に空気を送り続ける「CPAP(シーパップ)療法:経鼻的持続陽圧呼吸療法」が主流になっています。軽症、中等度ではマウスピースを作成しての治療法もあります。肥満が原因であればダイエットのサポート、鼻炎が原因なら耳鼻咽喉科を紹介するなど、当院では患者様個々の状態に適切な提案を行います。